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2016年9月9日金曜日

学振備忘録5_研究環境

今日は居室についてのご紹介

やっぱりどこで研究するにしても
研究環境は気になるものです.

受け入れ機関によると思いますが
国内学振の扱いは結構ひどいものです.
ちょっと前まで学内の健康診断などは受けれませんでした

私の国内学振の場合は,ごちゃっとした
学生部屋にデスクがあったため学生と楽しく過ごした半面,
集中したい時などは不便な思いもしました.

同時期に国立大学で国内学振をしていた人は
一人部屋だったりもして,どんな研究環境になるかは
まさに受け入れ機関の
考え方やスペース的問題で決まるのかと思います.

海外学振も受け入れ機関によると思いますが
現在の研究環境はとても充実しています.

クイーンズランド大学では
PD(博士)は2人部屋が基本なのですが
私の場合は現在,1人で使っています.
これも一長一短あって一人は寂しいときもあります

海外では学位の有無というのは
とても重要視されている感じがします.

顕微鏡やパソコン,ディスプレイを用意してもらえ
居室内で研究が完結しています.
実験棟は別棟なので
必要があるときはそちらに移動してって感じです.

そしてこの大学は世界大学ランキング
50位以内ということもあり
論文がかなり多く落とせます.
これはかなりポイントが高いです(*^_^*)

どんな研究環境になるのか気になる人は
事前に受け入れ機関の人と相談することが
大切かと思います.



2016年9月2日金曜日

学振備忘録4_一時帰国に関して

海外学振の人はなかなか日本に帰れません

日本への一時帰国に関しては
私用,公務いずれも

1,2年間で40日まで
かつ
2,1回の帰国は2週間まで

という2つの縛りがあります

過去にきっと悪いことをした人がいるのでしょうね...

帰国する場合は学振に連絡して
許可をもらわなくてはなりません
しかも公務と認められなければ
日本滞在期間中の給与は出ません

派遣地以外の海外出張は連絡しなくていいので
とりあえず日本に帰ってくるな!
ってことですね...(´・ω・`)ハハハ...

私も厳選して日本に帰らなくてはと考えつつ...

すでに決まっているのが下記の予定

2016年11月
Joint meeting of the 22nd International Congress of Zoology (ICZ) & the 87th meeting of the ZSJ への参加・発表
平成28年11月14日~平成28年11月19日
沖縄(OIST/沖縄コンベンションセンター)

2017年1月
日本分類学会連合 第16回シンポジウムへの招待講演
平成29年1月7日(土)国立科学博物館上野本館(講堂)

分類学会連合に関しては招待していただき
オーガナイザーの広大の大塚先生には感謝です.
頑張って発表準備します.

実はオーストラリアでも桜はみれます
シドニーなどはいまが桜の時期です

こちらの人が
さくらなんて
サクランボもならないし,すぐ枯れて,掃除が大変
と言っていました(笑

儚いから美しいのにな(*´Д`)

2016年8月30日火曜日

学振備忘録3_大学紹介(UQ)

これが私の通っているクイーンズランド大学です
大きな中庭があり
日中はみんなここでゴロゴロしてます
室内では靴をはいて生活し,
床に座らないのに
外ではやたらと床に座りたがるのが本当に不思議です

座るというか転がってる人が多いです
芝生でゴロゴロしながらパソコンをつついてます 笑

ですが,UQのオススメは
夜なのです!
家族にこれらの写真を送ったら
ハリーポッターみたい!
と揃って言っていました(笑

この学舎,
円状にぐるっとつながっていて
一周1Kmくらいありそうなんですが
昼休みになると,この通路はトラックと化して
学生たちがランニングしてます.ほんと自由です(笑
砂岩でできた学舎は大変美しくて
圧巻です

先日,グレックがお気に入りの
砂岩ブロックを教えてくれたので
いつか写真に撮って紹介します
これらは夕方6時ころの写真ですが
ほとんど人は居ません

海外の研究環境で大きく違うのは
多くの人が定時に帰宅するという点です
私も含め日本では夜遅くまで
大学に居るのが普通だった人にとっては
大変衝撃的だと思います

ボスのグレックは忙しいようで
日によっては19時くらいまでいますが
帰るときに声をかけてくれて
早くかえってリラックスしなさいと言ってくれます
とてもジェントルです(*^_^*)
毎日このきれいな学舎を見ながら帰るのですが
とても気分が落ち着きます
私も日本にいた時よりは早く帰宅して
いますが,朝は早めに行くように心がけています

オーストラリアは早寝早起きの文化らしく
大学のジムやプール,
一部のカフェは朝の4:30から開いています(笑

海外に来るといろいろと勝手が違うので
適応できないとなかなか大変だと思いますが
楽しみながら,染まっていくのも悪くありません.



2016年8月29日月曜日

学振備忘録2_大学紹介(UQ)

オーストラリアで食べてばっかりじゃないですか(笑

とブログを見てくれてる後輩に突っ込まれたので
食事編はまだまだありますが
大学の紹介を先にします(笑

もちろん毎日大学に行っています!

私の派遣先は
The University of Queensland (UQ)
クイーンズランド大学です

ウィキペディアによると
イーンズランド大学は、オーストラリアクイーンズランド州ブリスベン、セントルシア地区に本部キャンパスを持つ州内で最長の歴史を持つ大学。クイーンズランド州で最も権威ある大学であり、オーストラリア国内でもトップクラスの生徒が全土から集まることで知られる。

だそうです.レベルも規模も京大くらいのかなり大きな大学です.

街の人も大学の人も大学のことをUQ(ユーキュー)と呼んでいます

以前こちらでのボスのグレックと
ショッピングモールに行く機会があり

ユニクロを見かけたので

あれは日本でポピュラーな店ですよ

と話していたら

よく知ってるよー
ロゴがほとんどUQだよねー

と言っていました
大学に対する愛が強いようです(*´ω`)

さて,位置関係なんですが
オーストラリアの東側
亜熱帯性気候に属し,
年間を通して比較的過ごしやすく
冬でも平均最高気温は20℃を超え
平均最低気温は10℃ほど

年間を通して晴天率が高く,
冬でも日中は半袖で過ごせます

ブリスベン周辺を拡大
青のピンが空港で四角のところが大学周辺
空港から電車でもタクシーでも20-30分でとても便利です

 大学周辺をさらに拡大すると
蛇行河川の間に位置しています
星マークの大学へのアクセスは

バスかシティキャットと言われる船を使うしかルートがありません

左の青丸が電車の駅で
そこからはバス

川を渡るときは
バスと徒歩しか通れない右の青丸で示した橋を渡るか

赤のラインで示した船乗り場から船に乗ることになります

私はこちらに来る前は
自転車とかがあると便利かなーと思ってましたが
ブリスベンが想像を絶する坂の街(クリックでジャンプ)
ということが分かって,おとなしくバス通学しています

バス通学は高校の時以来なので新鮮なのですが
こちらのバスはマジで
暴走バスで恐怖です!

あと時間もかなり適当です
5分前に来ることもあるし,
20分遅れることもあります(汗
遅れるのはいいのですが
早いのは困ります(-_-)

いつもは満席のバスなのに
5分前に来たバスはガラガラで
乗れなかった人を不憫に思いました...
(このルートは一時間に一本のみなので)

すごい適当w

一応GPSで管理されているようで
無線で運転手さんに少し待つようにと指示しているのを
聞いたことがあります

学振備忘録なので
少し海外生活について述べておくと,
多くの場合,生活費の中に交通費が発生し,
通勤時間(終バス,終電の時間も重要)なども
考えて家選びをした方がいいです

あと,坂道の程度なども加味した方が無難です...切実

私は事前にグレッグにいろいろ相談して家選びをしたので
とても便利な立地に暮らしています.
やはり事前に受け入れ教官に
治安や利便性を聞いておくのがベストと思います.

UQの場合,徒歩圏内でいける大学の周りの部屋は
多くがシェアハウスで,
狭く古い部屋でも,とても高いです
そして,周りには大型のスーパーはないので生活には不便そうです

京大本学も坂の上にありますが
あれの2倍くらいの角度があります(-_-)


2016年8月24日水曜日

学振備忘録1_申請に関して

珍しくまじめかつ長文です.

学振を目指す若い人たちが見ることを想定して書いていますので関係のない人は読み飛ばしてください.

要点をまとめると

1,研究室選びがかなり重要!良き指導者に巡り合うべし!
相性も重要です.4回生やマスターコースでいまいちと思う人はささっと移動すべきです

2,学振や助成金,科研費書類は業績がなくても毎年書くこと!

愚問ですが,前提として,
研究が好きでまじめにコツコツ研究を進めるという当たり前の条件があります.
これがかなり重要です.自分が楽しくないと続きません.


私はドクター過程の間の学振(いわゆる学振DCというやつ)は通りませんでした.
チャンスはDC1はM2の5月,DC2はD1,D2の5月くらいの計3回.

これは自分でも納得しており,要するに論文がなかったから通らなかったと思っています.D3の時に論文を4本発表し,その後は順調に論文が増えていきました.
その結果,学振PDと海外学振は両方とも面接免除のストレートで通り,さらに海外学振の採用年度には科研費若手Bも採択されていました.

たまに業績(論文)がないから,学振は出さないっていう学生がいます.しかしそれは間違いです.学振の書類作成はとても仕事量が多くて,時間もかかるし,とにかく大変だったという記憶があります.
これが簡単だったという人は,通らなかった人に限りですが,努力が足りなかったというしかないと思います.私は添削をしてもらって何度も何度もダメ出しされて書き直してのくりかえしでした.書類のダメ出しをされていると途中から心が折れてきて,自分がダメな人間なんだと落ち込むことさえありました.

しかし,最終的にできた書類はとても洗練されており,今まで不明瞭だった,自分の研究計画や意義,位置づけがとてもはっきりしました.今自分がやっている研究がとても大切なことで意味があるのだと思えるようになりました.つまり自分の研究を見直すいい機会になっていました.丁寧に見てくれた先生方にも感謝です.

また,研究者を目指すなら今後,このような書類を書くのが研究者の仕事と言ってもいいほど増えてくるので,書類書きになれるためにも必要不可欠な過程だと思います.

学振DC採用者と不採用者のお金事情

私は学振DCは不採用でしたが,
金銭的なことをいえば,結果的にですが,私は奨学金が全額返済免除,学費もドクター3年間全額免除などの,とても恵まれた環境となったので,あまりお金には困らなかったです.
(大学院生時代は近所で週一回,家庭教師と弁護士事務所の事務をしていて,
どちらも時給2000円以上で助かりました.さらに弁護士事務所は基本的にヒマで論文読み放題の書き放題でした.笑)

私の大学では学振採用者の学費の免除はされません.採用者は税金,健康保険,授業料の支払い,研究専念義務(自由にバイトが出来ない)を考えるともしかすると学振採用者より,不採用者の方がリッチかもしれません.ということでDCが通らないからって落ち込む必要はありません.

学振DCの研究費に関しては羨ましいと思います.しかし,当時の指導教員の江﨑先生は本当に好きに研究させてくれて,研究に必要なものは買ってくれたし,論文印刷時の高額なカラー図代も気前よく支払ってくれて,研究費で困ったことはありませんでした.私が少し大人になって,このことが本当に恵まれていたことだったと思い返すようになりました.感謝しています.つまり,研究室選び,指導教員選びはとても重要だと思います.


繰り返しになりますが

1,研究室選びがかなり重要!良き指導者に巡り合うべし!
相性も重要です.4回生やマスターコースでいまいちと思う人はささっと移動すべきです

2,学振や助成金,科研費書類は業績がなくても毎年書くこと!

先日海外学振の結果が出て,そろそろ国内学振の結果ですかね.
ドキドキした日々を思い出します.