2016年6月1日水曜日

タマサンゴがメディアに取り上げられました

京大に在籍中に受理されたScientific Reportsの
下記論文が各種メディアで取り上げられました.

Burrowing hard corals occurring on the sea floor since 80 million years ago.
Asuka Sentoku, Yuki Tokuda, Yoichi Ezaki

フジテレビの有名なアナウンサーが
タマサンゴのことを話してくれていました

こちらでしばらく見れるかと思います↓こちらをクッリク


日本海新聞においては,紙媒体の新聞一面に取り上げていただきました


現在,私が海外に居るためにプレスリリースは
共同研究者の徳田さんが行いました.
京大の名前が入っていない記事もあり少し残念ですが,
記者さんの判断なので他意はありません.

Webで『潜るサンゴ』で検索するとたくさん出てきます.
内容が異なる記事をいくつか下にあげておきます.

読売新聞

毎日新聞

産経新聞

日本海新聞(詳細を見るには登録が必要ですが動画などもあり,一番丁寧な記事です)


海の底でひっそり暮らしているタマサンゴちゃんが
世界や日本の人に知られていくのは嬉しい限りです





2016年5月26日木曜日

祝!論文発表!

世界初,砂に潜る小さなイシサンゴの発見
-海洋生物学における新たな知見-

Scientific Reportsで我々の論文が発表されました!

Asuka Sentoku, Yuki Tokuda, Yoichi Ezaki
図1

公立鳥取環境大学環境学部の徳田悠希講師は,
千徳明日香博士(京都大学瀬戸臨海実験所),
江﨑洋一教授(大阪市立大学大学院)との共同研究で,
日本近海の海底の砂中に自ら潜り生活する,
移動するイシサンゴ(タマサンゴ)を発見しました(図1).
従来,イシサンゴ類でこのような生活様式は知られておらず,
世界で初めての発見です.
さらに,このような砂中に潜って生活するサンゴは,
約8000万年前の後期白亜紀に
すでに地球上に登場していたことも明らかとなりました.

さらに.....!
Scientific ReportsのFace book公式ページで紹介されました!

シンメトリーできれいな骨格です.
とても小さく5mm~10㎜程度の大きさです
これらのサンゴは,調査船で
ドレッジ調査,ソリネット調査を行うことで得られます

サンプルを得るために
ヤンチナ,豊潮丸,新青丸,弥生など数多くの船に乗りました.
船の中で殆ど寝ずにソーティングしたこともありました.
その際は多くの乗船メンバーに助けられました.
時には深海2000mもの深さをドレッジします
高圧で縮むか試しましたが,このタイプのカップは
小さくなりませんでした(笑

時には桜島が間近で噴火した調査航海もありました(汗
豊潮丸で一緒に頑張った学生さんたちや先生,船員さんにも
大変お世話になりました.

得られたサンプルは
長期飼育のために飼育員さんに水槽を作ってもらいました
低温のかけ流し水槽です.実に贅沢です.

そんなこんなで多くの方に助けられ,

本論文は
私と徳田さん,恩師の江﨑先生の初めての共著論文です
いつも一緒に頑張ってきたメンバーとの共著論文は
とてもうれしかったです.

サンプリングに関しては多くの東大,京大,広島大学の先生方,
臨海実験所の方や乗船メンバーにお世話になりました.

さらに,京大瀬戸臨海の宮崎先生に切片作成法を伝授していただき,
白浜水族館の飼育員さんたちの協力によって
生体の長期飼育が可能となりました.

それらを用いたおかげで,
論文の信憑性や軸が確立されたと実感しております.

本論文は自身の研究テーマである形態学や古生物学,行動生態学を
つなぐ代表的な論文になると確信しております.

関係した多くの方にお礼申し上げます.


Acknowledgements
We are grateful to two anonymous reviewers for their useful comments on the manuscript. We are gratefulto K. Miyazaki for his help/assistance in histological works. We are most grateful to the captains and crew members of the R/V Janthina of the Kyoto University, R/V Shinsei-maru of the JAMSTEC, T/S Rinkai-maru of the University of Tokyo and the T/S Toyoshio-maru of the Hiroshima University for their generous help in collecting specimens. We thank K. Endo, T. Sasaki, M. Hirose, H. Kohtsuka, M. Okanishi, K. Shimizu and S. Ohtsuka for providing us with specimens. We specially thank H. Haraguchi, N. Mihara, T. Wada, T. Kato, K. Harada, H. Yamauchi, R. Nakayama, T. Nakamachi and Y. Adachi for their advice and help in maintenance of the corals. We acknowledge Tottori Prefectural Farming Fisheries Center for providing us with salty groundwater.
This study was supported by grants from the Scientific Research Fund of the Japan Society for the Promotion of Science (21340154, 22654062, 15H03744) and by Grant-in-Aid for JSPS Fellows (25–866).


2016年2月16日火曜日

祝!論文賞!

我々の論文が決定しました!

Morphological variability in azooxanthellate scleractinian dendrophylliids governed by regular modes of asexual reproduction: A computer simulation approach. vol.19, no. 3, p. 195–203.
Rie Ohno, Asuka Sentoku, Shinji Masumoto and Yoichi Ezaki

後輩の大野さんの国際論文です
素晴らしい!
大野さんとはちょくちょくあっているのですが
2ショット写真はほとんどなくこの写真は2013年の私の学位授与時のものです(笑


表彰式は次回2016年6月の日本古生物学会総会です.


この論文の大まかな内容はSentoku & Ezaki (2012a-b) のキサンゴの成長規則性をもとにしたコンピューターシュミレーション解析です.

以下http://www.palaeo-soc-japan.jp/PR-abstract.htmlより引用

規則的な無性生殖の支配下で生じる非造礁性キサンゴ科サンゴの形態の多様性:コンピューターシミュレーションによるアプローチ

大野理恵・千徳明日香・升本眞二・江﨑洋一


サンゴは世界中の幅広い水域で,さまざまな成長形態や生活様式を示しながら繁栄している.また,サンゴは,カンブリア紀以降,顕生累代を通じて化石記録が残されている.そのため,サンゴの成長形態,生息環境,そして生活様式の関係を解明できれば,サンゴ化石を用い,幅広い範囲の年代の古環境や,古生態の復元が可能になる.群体サンゴの形成過程については,「周囲の環境(外的要因)に影響されサンゴ自体がどのように形を変化させるのか」という観点からの研究が主流である.その一方で,サンゴ自体に固有な成長様式(内的要因)に基づいた研究はほとんど行われていない.外的要因に対する応答のみでサンゴの群体形態を説明することはできない.同じ環境で生息するサンゴでも,種が違えば異なる成長形態をとる.環境に即して形態を変える能力も,種による違いがある.近年,多様な群体形態が形成されるキサンゴ科の群体サンゴには,「無性増殖(出芽)の規則性」が存在することが解明された.サンゴの群体形態をより深く理解するためには,群体形態と周囲の環境との関係のみならず,特有の出芽様式と群体形成様式,そして,群体形態が示す生態学的・物理学的な特性を詳細に調べることが必要である.この目的のために,キサンゴ科の出芽規則に基づいて,キサンゴ科群体サンゴの成長を再現し,群体モデルを出力するソフトウェア『Coral Simulator』を開発した.Coral Simulatorによるシミュレーションは,サンゴのモデルに「成長」と「出芽」を繰り返させ,群体の形成過程を再現する.シミュレーションでは環境要因は一切考慮せず,サンゴ自体が有する成長様式のみを考慮する.「出芽傾斜」,「出芽方向」「出芽間隔」,の主に3つのパラメータを変化させることで,多様な成長形態を得ることができた.Coral Simulatorでは,群体の体積や個体数などが時間の進行とともにどのように変化するのかを算出することが可能である.自然界には実在しない,あるいは稀な成長形態の再現も可能である.このような形態にはどのような特徴があるかを調べることで,サンゴの形態を制約する要因を推定することも可能である.パラメータのうち,「出芽傾斜」は群体の形状に影響し,出芽傾斜が小さいと群体はドーム状になり,出芽傾斜が大きいと樹状になる.また,出芽傾斜が小さいと親個体の出芽が娘個体によって妨げられ,群体の個体数は少なく,体積は小さくなる.「出芽間隔」が小さくなると,体積は大きく,個体数は増加する.ただし,個体数が増加することで,他個体との衝突が増し,成長を止める個体が増加する.「出芽方向」は取りうる範囲が狭く,わずかな変化では群体形態はほとんど変化しないため,キサンゴ科の群体形態の多様性に対する寄与は小さいことがわかった.実際に存在するキサンゴ科の非造礁性サンゴの群体形態も再現できた.具体的には,浅海域に生息し,個体が密集し塊状形態をとるTubastraea coccineaと,生息深度がやや深く,個体がまばらに配置し,樹状形態をとるDendrophyllia arbusculaである.両者は異なる成長形態と生活様式を示すが,キサンゴ科に特有な「出芽の規則性」のもと,出芽傾斜と出芽間隔を変えることで,それぞれの群体形態を再現することができた.このことは,特定の出芽の規則性による制約があっても,それぞれの環境条件に即応した群体形態が構築可能であることを示している.

実にめでたいです!
大野さん,この調子で一緒に頑張りましょう♪


2016年2月15日月曜日

久々の更新

2016年はあまり更新できていません(´-ω-`)

学振PDも終わるし
もうブログをやめようかなぁとも
思ったんですが・・・
見てくれている方も居るようなので
ちょくちょく更新します!
ありがとうございます

(あまり更新がないと死んでいるのではと心配してくださりw
嬉しい限りです(笑))
とりあえずは時間を見つけて
先日終わった古生物学会のシンポジウムのことや
知り合いの研究者が白浜に来てくれたことなど
楽しかったことを忘れないように
随時更新していきます!

とりあえず研究面では
日本古生物学会の100号特別号用の
論文を書き上げなければ・・・
締切は3月末なので頑張ります!


2016年1月27日水曜日

祝!論文受理

後輩との共同研究の論文が
情報地質学会の学会誌
『情報地質』に受理されました♪

受理月日: 平成 28(2016) 年 1月 22日
表    題: 非造礁性群体六射サンゴの形態形成のモデリングと成長シミュレーション
著者名:著  者  名:    大野理恵・千徳明日香・江﨑洋一・升本眞二
掲載の予定: 27 巻 1 号(平成 28 年 3 月頃)

実は初の日本語論文です!

現在,
A. Sentoku, Y. Tokuda, Y. Ezaki
の論文もリバイス中なので
この波に乗りたいところです(^^♪

さらに!

今週末は・・・

日本古生物学会の
シンポジウム「機能形態学から進化形態学へ」で
招待講演です!

1月29日(金) 会場:京都大学時計台記念館百周年記念ホール
14:00-17:00 シンポジウム「機能形態学から進化形態学へ」

キサンゴ科六射サンゴの成長形態に認められる規則性と多様性
千徳明日香

シンポジウムは例会参加者に限らずどなたでも参加できます!
お時間のある方は是非!


頑張って準備していますがいまから緊張気味です
頑張らなくては・・・(汗

オーストラリアのとある島

2016年1月22日金曜日

空からの景色

全国的に大雪ですが
いかがお過ごしでしょうか

私は北国出身なのに(だから)
寒いのが嫌いです
(室内が寒いのが本当に耐えられません)

南の方に移住したいです

最近の飛行機は
離発着時も写真を撮ってよくなったので
地学の人たちはうれしいはず
地形を利用して都市が栄えてる様子がよくわかります
夜景もきれいにとれそうだから今度は
もう少しいいカメラを持ち込もうと誓いました.

今日はいろんなところで博論の公聴会がありました
いい結果が出ることを祈っています


2016年1月16日土曜日

大阪の自販機

さすが大阪というものを発見!
最安は20円(笑

私は好物の『おしるこ』を激安価格で
購入出来て嬉しい限りです
毎日価格変動があって
たった一日で
おしるこは30円に値下げされていました

どんなからくりかなぁと思ったら
消費期限が残り1か月未満

なるほど

消費期限が近くなれば
安くしていくのかな.

よくできた世界.

ただ近所にこの自販機があると
糖尿病になりそう(笑